Alii!! 南の島パラオから「こんにちは」

青年海外協力隊(2023年度1次隊)としてパラオの小学校に派遣されている中学校英語科教員が、パラオでの様子を日本の皆さんにお届けします!

030 アケマシテオメデトウ

🎍オメデトウ!

年が明けてから1か月以上も経ってしまいましたが…。

新年最初の登校日に戻ります。新年最初の登校日は、日本らしいサプライズをしてやろう!とずっと企んでいました。

 

そして考えたのが、これ!お年玉です。お正月といえば、お年玉。それを知らないのはもったいない!と思い、子ども達全員にプレゼントを作りました。

 

お年玉ポチ袋の中には、おもちゃ銀行の10000円札

 

裏面には、3つの言語で「あけましておめでとう」を書きました。なんと、パラオでも新年は「オメデトウ!」と挨拶をします。ただ、これは「おめでたい」という意味よりも、「ご馳走ください」というニュアンスに変形して残っているとのことでした。ハロウィンの「Trick or Treat」みたいでおもしろい。このポチ袋を片手に、浴衣姿で各教室を練り歩きます…!

 

ここで、痛恨のエラー!浴衣姿でお年玉袋を渡しているシーンの写真が消えてしまいました😢また入手できたら、再度アップします…。子ども達は、「うれしい!」というよりは、「え…?!困惑!」という感じでした😅それもまた、文化体験。笑

 

偽10000円札に喜んでいた子ども達。「10000円=約65ドル」と伝えると、キャーキャー叫んで喜んでいました。実際にアイメリーク内の小さな売店で使ってみようとした子どももいたそうで、「日本で使ってね」とやんわり断られたらしい☺

 

低学年の算数の授業のお手伝いも再スタート。

こちらは、1-2年生の合同クラス。2学期に2けたの筆算の練習をしてきましたが、ただプリントをやるだけではおもしろくないので、サイコロを使ってみます!

 

ホワイトボードにサイコロで出た目を埋めて、たし算。数が大きいチームの方が勝ちで1ポイント。さらに、ちょうど100が出るとボーナスポイントが入る!というゲームで大盛り上がりでした。

 

こちらは、3年生。お金💰の授業です。

 

お金のレプリカがたくさんあるので、皆でわいわい言いながらお金を数える勉強をしました。

ちなみに、パラオではアメリカのドルを使っています。ドルのお札はそんなに難しくないのですが、難しいのがコイン。左から順に1セント、5セント、10セント、25セント。そして、100セント=1ドルです。

1セントと5セントはコインにも「ONE CENT」「FIVE CENTS」と書いてありますが、10セント(ONE DIME)と25セント(QUARTER DOLLAR)には、数字が書いていないので、まず混乱。そして、25セントが4枚で100セント、つまり1ドルになるということに、さらに混乱。しかもしかも、コインにはそれぞれ呼び名があって、「1セント=ペニー」「5セント=ニッケル」「10セント=ダイム」「25セント=クォーター」と呼ばれたりもします。さらにさらに大混乱…😅私も最初の頃は慣れずに戸惑いました。

 

子ども達にとっても、普段は見慣れているお金だけれど、なかなか数えられない。皆で必死になって勉強しました。

 

ペアで助け合いつつ勉強!

 

そして、こちらは、Kinder(幼稚園生)の算数の授業です。

 

2を2つに分けると1と1になるよね…というような、いわゆるさくらんぼ計算のはじめ。ブロックも使ってKinderにもわかりやすいように工夫されている先生です!

 

こちらは、数字をどう書くかを、輪ゴムで練習。えんぴつ書きだけだと飽きちゃうので、方法を変えて数字の形の練習。ここでも、担任の先生の工夫が光ります!

 

続いて、私が6年生と一緒に受けているパラオ語の授業ことわざの勉強をして、1人につき2つのことわざの意味と用例を考えて発表しました。

私が担当したのは「Ngkora char ra kosiil el lecheraches eng mong mal keriik eng mei.」と「Ngdi songsond e mrechorch a kauang.」。1つ目は、潮の満ち引きによってすぐに揺れ動いてしまう海藻のような人…つまり日本語で言うと「優柔不断」な人。2つ目は、小枝でもたくさん集まれば大きな鍋を沸かすことができる…つまり日本語で言うと「塵も積もれば山となる」。同じような意味のことわざなのに、表現の仕方が違うのがおもしろい!

(ちなみに、私は1つ目のことわざでは、優柔不断な人と買い物に行くと時間がかかるという体験。そして、2つ目のことわざでは、1日1話分だけ読めるマンガアプリで数年かけてNARUTOを読破した体験を発表したら、大ウケでした。ありがとうNARUTO☺)

 

毎日一緒にパラオ語を勉強しているクラスメイト達もことわざを一緒に勉強!

 

「A reched a ioud.」→はやいことは、つまり遅いこと…日本語でいうと「急がば回れ」

「Ngdiak betik rengii er recheroid e me douchii ra rebai.」→それは遠くでは見つからない。意外とあなたのすぐ後ろで見つかるもの。…日本語でいうと「灯台下暗し」

「Ngkora bukitang el meduch el meldelodech a bedengel.」→タコは環境によって色を変化させる…日本語でいうと「八方美人」

などなど、日本語と似ていることわざもあって、興味深い授業でした。

 

新学期は楽しく始まったものの、天気は悪い日が続きました…。昼休みにサッカーをしていたら突然の豪雨。でもすぐに止むこともあるので、とりあえず雨宿りをして様子をみます。

 

雨よ!どっかに行け!という願いを込めて、皆で歌を歌います。

♪Rain rain go away! Come again another day! Little children wants to play! Rain rain go away!

すると、なぜか本当に晴れ間が出てくる…ふしぎ!☀

 

晴れていると、草刈りもできるし…

 

昼休みのサッカーもできるし…

 

体育も楽しくできる!(写真は、Kinder~2年生の体育)やっぱり、晴れはいいですね☀

 

そして、こちらは体育倉庫。昨年の末にもらった大量のスポーツ用品に続き、また様々なスポーツ用品をもらい、倉庫はパンパン…。ちゃんと時間をかけて整理・掃除する必要がありそうです😅今学期中にきれいにするのが目標!

 

新年度が始まって、最初に行われたのは保護者会。この保護者会で通知表が保護者に渡されます。学期末ではなく、次の学期のはじめに渡されるというのが日本と全然違って面白い!

 

保護者会で欠かせないのは、くじびき。たまに景品があたると皆でワイワイします。パラオで欠かせない文化のうちのひとつ。

 

とある保護者のTシャツ。あまりにもスタイリンってどういうこと!😅そんなこんなで、3学期ものほほんと始まりました。

 

 

 

🍚初シューカンに参加

パラオ語にはたくさんの日本語が残っていますが、「シューカン」もそのうちの1つ。「習慣」をパラオ語でも「シューカン」といいます。しかも、パラオ文化で最も疲れて大変なもの「シューカン」と言われてきました。シューカンとはどんなものなのか…今回レポートしたいと思います。

 

今回参加させていただいたのは、パラオのシューカンの中でも大きなもの、お葬式です。学校の給食のおばちゃんの弟であり、たくさんの生徒たちの叔父にあたる男性が亡くなられ、アイメリーク州内でお葬式をすることになりました。ホストマザーMomのいとこにあたる方でもあるので、Momがお供え品を準備するところからシューカンは始まります。

 

大量のタピオカを採ってきて、洗い、ゆでます。このとき、すでにお葬式前日の夜9時。

 

ゆであがったタピオカにココナッツミルクを混ぜて、ココナッツの葉っぱで巻き、しばります。これを蒸すこと1時間ほど…。このとき、すでに夜11時。料理はMomにお任せし、私はもうベッドに行きました😅

 

翌朝。パラオ伝統料理「ビンロウ」の完成です。これが甘くてモチモチしていておいしい🥰

 

手作りのビンロウをフルーツなどと一緒にかごに詰めます。このかごはココナッツの葉っぱで作られたもので、「このちょうどいいサイズ」のかごを入手するために、前日2~3時間Momはあちこちを渡り歩いていました…。かごへの執着がスゴイ。

 

最後はハエが入ってこないようにラップで巻いて、取っ手を付けて完成。前日夕方かごを探しに行くところから始まって、お葬式当日の朝にようやく完成!!超睡眠不足でこのお供え品を持ってお葬式の会場へ向かいます💤

 

会場到着。なんと普段学校の体育や昼休みのサッカーで使っているグラウンドの真隣のセンターでお葬式が行われます。

 

写真からもわかるくらい、ものすごい車の量🚘

 

朝9時スタートのお葬式。会場に設けられたテント席に座ります。そして、聞き続けるのがお経ではなく…なんと、寄付金について。「○○に住む◆◆さんが$$寄付しました」というアナウンスをひたすら聞き続けます。ここで全員に支払った寄付金の額がバレてしまうため、自分だけが少ない額面を出すわけにもいかず、お葬式の数日前から「いくら払う?」というのを調査し合わなければならないらしい…ん~大変😅

 

ちなみに、お葬式に参列する際の服装は自由。私は学校の教員でお揃いの青いポロシャツに短パン、サンダルを履いて参加しました。ただ、ご遺族の皆さんはお揃いのTシャツを着ます。故人の命日や名前が書かれたオリジナルTシャツです。

 

お経並みに長~い寄付金アナウンスを聞き続けること、約1時間…。土砂降りになったり、お腹が減ってきたりしてきます。

 

参列者のお腹が減らないように…と、ご遺族の皆さんが、弁当やお菓子、ジュースを配りに来てくれました。

 

超豪華な弁当。ちなみに、この弁当はご遺族の方の家で早朝から作られた手作りのもの。これだけの料理…大変だろうなぁと思いつつも、ご遺族といっても、親戚繋がりが強いパラオ人なので、150人以上は確実。150人以上ものご遺族で役割分担をして、食事を用意したり、運搬したり、会場の準備をしたりしているようでした。チームワーク✨

 

お葬式は、寄付金アナウンスとともに、なお続きます。聞いているだけなので、だんだん飽きてきて、スマホゲームを始めたり、近くの人とくっちゃべっていたり…。皆それぞれの方法で時間を過ごします。

 

こんなおいしいアイスシャーベットの差し入れもありました。そんな中、なんと10万ドル(約1500万円)以上もの寄付金が集まった…という途中寄付金経過報告が!!!すごい額のお金が動いています…。

 

お経並みの寄付金アナウンスを聞き続けること、なんと5時間!!!!!やっと終わりました…😢

お葬式の前から寄付金をいくら出すかの調査し合い。そして、前日深夜までかかるお供え品準備。さらに、お葬式当日数時間の寄付金アナウンスに耐える…。パラオの人たちが口を揃えて「一番大変なのはシューカン!」と言う理由がちょっぴりわかった気がしました。貴重な体験をさせてもらったことに感謝😅

 

そして、なんと、お葬式から帰った後は、近所のおじいちゃんの誕生日パーティへ向かいます!ん~~、忙しい!!そして、この豪華なデコレーション!!

 

御年86歳になられたおじいちゃんでした。1938年…つまり戦前の頃のパラオを知っていらっしゃるおじいちゃんです。

 

おめでとう!の気持ちを込めて、歌ったり踊ったり…💃なんと、けがをして松葉づえをついた人までノリノリでダンス!私たちは夜10時頃で帰りましたが、その後もパーティは続いていたようでした…。86歳元気だなぁ…。

アイメリーク州にどっぷり浸かり切った一日。パラオ文化を肌身で感じられたものすごい濃い一日でした…。

 

 

 

🗾ジャパンフェア

1月中旬に行われたジャパンフェスに参加してきました。1年に一度開催されている、日本をパラオ人の皆さんにもっと知ってもらうためのイベント。パラオに住んでいる日本人がたくさん集まりました!

日本人らしく…と浴衣を着て、参加!パラオ全土の小学校から5名ずつの生徒が招待され、アイメリーク小からもKinder(幼稚園生)の代表生徒が参加しました。

 

日本文化とパラオ文化のコラボレーションを!との思いで、昨年から仕立て屋さんに注文していた特注の浴衣です。パラオで買った生地を、浴衣の形に塗ってもらいました。街中を歩いているだけで色んな人に声をかけられる人気ぶり!有名人の気分を味わえました☺

 

JICAイベント時間には、会場のみなさんと一緒に福笑い&盆踊り!アラレちゃん音頭を皆で楽しく踊りました✨

 

イベント終了後に、アイメリークの子ども達と先生とパシャリ📷楽しいイベントになりました。

 

 

 

🏠刺激たっぷりホームステイ生活

全く同じポーズのネコ。

 

私のサンダルの上で勝手に暖をとっているネコ。

 

とある日は、ココナッツむき職人に来てもらいました。機械でココナッツの中身を削ります。

 

この大量の茶色いココナッツを…

 

まずは真っ二つに割り…

 

ひたすら削ると、なんとこの量のココナッツ🥥 これを、後日Momがココナッツオイルにしていました。このココナッツをしぼってココナッツミルクを出し、その後はひたすら煮続け、最後に布でこすとココナッツオイルの完成。ココナッツオイルにすると結構高級品です。庭に大量に生えているココナッツ、たまにこんな風に大量に処理するんだなぁと学びました。

 

全然関係ないですが、こいつは、カブトムシみたいなヤツ。

 

押しても押しても、なかなか動かない。強いヤツなんだとホストブラザーKesauから教えてもらいました。

 

そんなこんなで、今日も大自然に囲まれて、元気に生きております🌇