Alii!! 南の島パラオから「こんにちは」

青年海外協力隊(2023年度1次隊)としてパラオの小学校に派遣されている中学校英語科教員が、パラオでの様子を日本の皆さんにお届けします!

009 初授業で完敗

最近一番悲しかったこと😢

「サンダルのかかと部分についていたヒモがほつれているな~」と思った翌日、そのヒモがファサファサの馬のしっぽのようになっていたことです。

犯人はおそらくこの人たち。猫じゃらしのごとく、楽しく遊んだことでしょう。

まぁ、細かいことは気にするニャ~🐈

 

 

 

👂緊張の初授業!

さて、いよいよ初めての授業を受け持ちます!

まずは給食の朝ごはんを食べて英気を養います。毎朝、準備ありがとう…。この日はチーズトーストでした。ちなみに、この方は調理員のAkira。

 

今までは授業観察しながらお手伝いをちょこちょこしていましたが、今日からは子ども達の前で授業!

 

1・2年生クラスの算数で「くり上がりのあるたし算」を学習しますが、その前段階として「さくらんぼ計算」の練習と「Make 10」を学習しました。

まずは、ひたすら「さくらんぼ計算」の練習。「3と6で9」「2と4で6」など、数を2つに分解することができるまで練習します。日本とちがって計算ドリルのようなものはありませんが、今までのパラオに派遣された協力隊の先輩隊員たちがMath Hero Drillというものを作ってくださっていました。それを活用してひたすら練習。全問正解したらシールがもらえます!クラスメイトと競い合いながら一生懸命プリントに取り組めました。

ちなみに…日本では問題に正解したら、不正解だったらを書かれますが、パラオではその逆。正解だったらをつけ、間違っていたら無印にします。

 

さくらんぼ計算のお次は、「Make 10」の練習。「3と7で10」「5と5で10」など、10をつくる数の組み合わせがすぐに答えられるように練習します。これから先も忘れないためにも、ホワイトボード左のMake 10ポスターを皆でつくりました。自分たちでオリジナルの歌をつくって踊りながらノリノリでMake 10を練習する子ども達。さすが、陽気な南国ならでは🌺

小さな学校なので、個別指導のような形で、算数が苦手な生徒とじっくり学習できるのは、とってもいいなぁと感じました。一方で、話を聞くのが苦手な子ども達。説明をしている最中に「センセイ!」「センセイ!」と質問の嵐です。「質問する前に、まずは話を聞いて!」「Morrenges!(聞いて!)」と必死に繰り返す私😅話を聞くことの大切さをじっくり伝えたいと思います…。しばらく時間がかかりそう。

 

突然、図工の授業を無茶ぶりされることも😅困ったときは折り紙!ちなみに、パラオでは日本文化がかなり残っているので「オリガミ」はわりとメジャーな言葉なようです。犬と手裏剣を作成。手裏剣は大人気でした。NARUTO、ありがとう。

 

🏐体育も初授業

体育も初授業です。来月行われるバレーボール大会に向け、今日からバレーボールの練習です!直前までの雨もなんとか止んでくれました!

コート内にできた水たまり。ブラシを使って水はけをしました。手伝ってくれたバス運転手のフランシス。やさしい😢

 

しかし、肝心の3~5年生の授業は、前日からしっかり準備してのぞんだものの、完敗

ボールを使って2人組のキャッチボールやパス練習をしようとしても、できないできない…!普段はだしでそこら中を駆け回っている彼らは運動能力は高いと思うのですが、話を聞かずに違うことをやっていたり、ケンカが始まっていたり。こちらでも「Morrenges!(聞いて)」の嵐でした。「つかれた~」「喉乾いた~」と言って勝手にコートの端で休んでいる子どもたち、あげくの果てには「トイレ!」と言って茂みで立ちションを始めた少年には絶句。

運動の実技や能力向上の前に、話を聞くことの大切さを叩き込まねば。必死すぎて全く写真が撮れなかった、苦いデビュー戦になりました。

せっかくネット張ったのに😢

 

6~8年生の体育でもバレーボールを!と思いましたが、この日はあいにくの雨。

代わりに、教室内でストレッチとレクをしました。8年生にもなると、日本でいうと中学2年生!少し大人に近づきます。すっかり発音が上手になってしまった「Morrenges!(聞いて!)」でしたが、私ではなく生徒同士で「Morrenges!」と注意し合っていたのには、感動😢やっぱり話を聞くって大切なんだよね。
レクでは、「日本クイズ」をして、大盛り上がりでした。

 

優勝チームには名前を漢字で書いた短冊をプレゼント。それを聞きつけた下級生たちが授業後の教室に来て、「私も!」「おれも!」と大繁盛。どんな当て字がカッコいいかな~とこちらも楽しみながら短冊づくり。お気に入りは「美華琉(ミゲル)」です。

今度はひらがなやカタカナバージョンでもやってみようかな~。日本語は文字に3つも種類があるって、実はスゴイ!

また、パラオ人には日本人の名前と同じ名前をしている人が結構たくさんいます。日本統治時代の名残のようです。「ヒデヨシ」「アキラ」「ヒロミ」あたりは分かりますが、「ミヨシ」「オカダ」「アキバ」「ナカムラ」等々…日本では苗字として使っていますが、こちらでは名前。なんだかおもしろい。

 

 

 

🏫パラオと日本の学校、ここがちがう!

その1 職員室が教室になってる

クーラーがある数少ない部屋のうちのひとつが職員室。そのため、職員室で授業をやることもしばしば。ソファーに座ったり寝ころびながら授業を受ける子ども達。ジュースを飲んだりお菓子を食べながら授業をする先生。ん~、自由です。

 

その2 おやつタイムがある

3時間目と4時間目の間には15分間の休み時間が。この時間はおやつタイムになっています。家からおやつを持ってくる生徒たち。「え、このおやつ、弁当並みでは…?!」と思うことも。おやつの食べ過ぎで満腹になってしまい、給食を残す子が多いのも悲しい事実です😢

 

生徒「このお菓子、あんまり好きじゃないんだよね~」→先生「なら、センセイにあげなさい!」→私のところに来るお菓子😅

 

お菓子をもっていない私を見ると、先生方がいつも何かくださいます。この日はタロイモでツナをサンドした軽食。

 

こちらは、アブラパン。日本でもそんな名前のパン聞いたことないんですが…!こちらも、日本統治時代から残っている食べ物のよう。アンパンを油であげた、なかなかボリューミーなおやつです。


その3 姿勢が悪くても大丈夫?!

授業を見ていて気になるのが、とっても姿勢が悪いこと…。足を組んだり、頬杖をついたりが当たり前の毎日です。日本の学校だったら「コラ!」と怒ってしまうような姿勢がすごく気になります😅

机とイスのサイズが生徒に合っておらず、座っているときに足が地面につかないのも、大きな原因のひとつかな?日本では、1学期が始まる前に、机とイスのサイズが学年の生徒の体格に合うように、必ず調整していました。そのことの大切さを身に染みて感じます。

文化や慣習が違うので、「ちがい」があるのは当たり前。その「ちがい」を広い心で受け止めて、まずは楽しむ!そして、「どっちもいい」のか、「こっちにアレンジした方がいい」のか、自分なりの考えをもって、少しずつ伝えていければなぁと思います。

 

とある教室の黒板。「にいな先生は日本の出身です」パラオ語の授業の例文になっていて、ちょっぴり嬉しくなりました☺

 

 

 

⛰毎日が大冒険!ホームステイ生活

大自然に囲まれたホームステイ生活は、毎日が大冒険です。

庭でとれたバナナ。バナナは一度に大量にとれるので、腐らないように全部食べることの方が難しい…!パラオのバナナ🍌は、ややサイズが小さいです。

 

パパイヤの芽。ココナッツの殻で固定?しているようです。

 

動物たちに新芽がつぶされないように、囲いつき。

 

タマネギなどの苗をいただきました。学校で毎日給食をつくってくれる調理員Akiraさんも、実はMomの親戚。

 

Sisangが出してきた、日本語のクリアファイル。なぜか岡山市中央卸売市場のクリアファイルを、SisangのパパNgatがずいぶん昔にもらったそうです。「これはどういう意味?なんと読むの?」魚の読み方質問攻めの1時間。魚の種類の英語なんて全然わからないよ…😅

 

晴れている日は、散歩へ!野良犬たちにめげずに、普段バスで通る通学路を歩いてみます。

バスの車窓から見ながら、ずっと行ってみたいと思っていたテラスに到着!家から2~3kmくらいのところでしょうか。

 

階段を上った先にあったのは、不思議な形の丘。

 

なかなかの傾斜でしたが、キッズ達と上りました!

 

丘の上からの景色。ん~~、きれい!そして、周りにいかに家がないかを思い知らされます。

 

 

 

🍲いつも、おいしいごはんをありがとう

ホームステイ先では、毎日おいしいごはんをいただいています。

SisangのパパNgatが庭のココナッツをとってくれました。こんなに高いところから!おいしいココナッツをいただきます。

 

こちらは、クラムチャウダー料理中のSisangのママLusian。

 

Lusianは妊婦さんです。10月に第三子出産予定。とっても楽しみです!

 

牛肉を豪快に焼いているNgat。

とっても豪華な食事!

これでもか!というくらいたくさん牡蠣が入ったクラムチャウダー🍲めちゃくちゃおいしかった!この牡蠣はNgatがボートを出して釣ってきてくれたものだそう。

 

Momがバナナパンケーキを焼いてくれたり。

 

デザートでドラゴンフルーツ・グァバをいただいたり。

いつもおいしいごはんを作ってくれるホストファミリーには感謝です。自分の家の庭でとった果物や海で釣ってきた魚を料理するような毎日。まさに「自給自足」

 

食後は、夜のお散歩もしたり。

家の灯り以外、何も光がないことがよくわかる一枚😅きれいな星空がもちろん広がっていますが、スマホではうまく撮れず悔しい。

 

家のすぐ近くにホタルもたくさんいます。東京育ちの私にとって、動物園以外でホタルを見たのは初めて。感動です。

 

 

最後は、家からみた夕焼け。

授業でうまくいかなかったり、多少ストレスがたまっても、美しい大自然を目にすると、「なんくるないさー」と思えます。明日からもがんばろう。