Alii!! 南の島パラオから「こんにちは」

青年海外協力隊(2023年度1次隊)としてパラオの小学校に派遣されている中学校英語科教員が、パラオでの様子を日本の皆さんにお届けします!

006 パラオの小学校の一日

🚌スクールバスで一日がスタート

いよいよ8月7日(月)からアイメリーク小学校での勤務が始まりました。

朝のはじまりは、スクールバスから。家の前まで毎朝スクールバスが迎えに来てくれます。

バスの側面にも日本国旗が…このバスも日本からの援助で購入されているそうです。

バスに揺られること、約20分…。

 

アイメリーク小学校に到着です!

二階建ての小さな学校。幼稚園生(Kinder)から中学校2年生(8年生)までの学年の子どもたちが通っています。1階は幼稚園生~5年生の教室と図書室・職員室。2階は6~8年生の教室と算数教室があります。

 

生徒数は全部で約50人。1年生と7年生は人数が少ないため、1・2年生の合同クラス、7・8年生の合同クラスで行っている授業もあります。

低学年(幼稚園生~3年生)は担任の先生が全教科教え、高学年(4~8年生)は各教科ごとに先生が違います。日本とは違って、生徒がリュックや勉強道具をすべて持ってそれぞれの教科の先生の教室へ通う…というスタイルです。

 

校庭にはカラフルな遊具が。ブランコの左はすべり台のように見えますが、角度が急すぎて登ることができません…。

 

この建物も、日本からの援助があるようで、校舎に日本の国旗とパネルが掲示されていました。

 

 

 

🍚朝ごはんも給食!

学校に行ってはじめにすること、それは朝ごはんを食べることです。

なんと、パラオでは朝ごはん・昼ごはんのどちらとも給食がもらえます。生徒たちは毎朝、教室に届けられた給食を食べます。

この日の朝ごはんはチャーハン。美味でした!!

 

1~2年生合同クラスの時間割です。

学習している教科は、算数英語国語(パラオ語)理科社会読書保健体育図工音楽。学年ごとに多少の違いはありますが、ほとんど同じ教科を勉強しているようです。

授業時間は、45分授業×3⇒中休み⇒45分授業×2⇒昼休み⇒45分授業×2ですが、45分授業の合間に休み時間はありません。ただ、時計が置いていない教室も多く、授業時間に関してはかなりゆる~くのんびりした感じ。南国🌺ならではです。

 

1~2年生のパラオ語の授業。

とにかく元気です。この日は体育があるので運動服を着ていました。運動服には背中に名前が入っています。

 

1~2年生の英語の授業。

パラオの子どもたちは日常会話で英語・パラオ語の両方を使うため、英語を話すのもとっても上手です!ただ書くのはまだまだ苦手…。アルファベットを書くところから練習しています。

 

幼稚園生(Kinder)の算数の授業。

「2」の読み方を英語とパラオ語で勉強していました。

 

3年生の算数の授業。

くり上がりのあるたし算をやっていました。

 

日本と同じようなアイテムも!!

くり上がりのあるたし算、くり下がりのあるひき算はやっぱり難しい。カードを使って何度も練習していました。

 

7~8年生の数学の授業。

担任の先生が不在で図書室で自習をしているようでした。授業に関係ないことをやっていたり、床に寝っ転がっていたり…。先生がいないところで自由を謳歌しているようでした。

また、パラオは海洋性熱帯気候年間平均気温が27度。日本でいうと「毎日が夏」といった気候の国です。そのため、アイメリーク小学校の制服は、青いポロシャツに黒い短パン!とても涼しげですが、校内でクーラーがある教室はほとんどないので、扇風機を回し汗をかきながら必死に授業を受けます。

 

 

 

🍴12時になると…

いよいよお昼ごはんです!生徒全員が食堂で昼ごはんを食べます。

この日のお昼ごはんは超豪華でした!!朝ごはんも昼ごはんも調理員さんお2人で作ってくださいます。

 

…そして子どもたちの大好きな昼休み。

サッカーに燃える子どもたち。アイメリーク小学校ではサッカー⚽が一番人気なスポーツのよう。男女学年問わず、元気にサッカーしています。サンダル、クロックス、スニーカー、はだし…。履き物も人それぞれです。

負けず嫌いでパラフルな子ども達が多いので、ときには勝負に夢中になるあまりに「ファウルした・してない」「線から出た・出てない」で大げんかになることも…!

 


雨が降ったときは、廊下にチョークでお絵描きをして遊んだり…。

写真からもわかるように、基本的に子ども達はサンダルで生活しています!

 

そして、午後の授業に突入です。

3年生の理科の授業。

海に住む生物をイラストで描いて、皆の前で発表してくれています。

 

高学年の教室で見せてもらった教科書の厚さにびっくり!!

基本的にパラオでは教科書は「貸与」されるもので、年度末には返却しなければならず、もらうことはできません。それにしても、この分厚さ…。2cmはあります。百科事典のような厚さです。もちろん、すべて学校に置き勉しています。

 

授業が終わったら掃除タイム。

一生懸命掃除していて、えらいえらい☺

…と思いきや、ここでカルチャーショック⚡

なんと、ゴミを集めてそのまま校庭に捨てていました。ゴミ箱にゴミを捨てなければならない理由をじっくり伝えていかなければならないみたいです。

 

掃除が終わった後は全校集会です。本来だったら外で行うはずだった朝礼でしたが、雨のためできず。代わりに、下校前に全校集会を開いてくれました。

この全校集会の目的は…

そう、JICAから新しくきた日本人である私を紹介するためです!!必死に練習したパラオ語と英語、ついでに日本語も交えながらあいさつしました。反応はなかなかいい感じで一安心!

カンペです😅

 

 

 

🖼美術館のような校舎

アイメリーク小学校に赴任することが決まってから、パラオにいるJICA関係者から「アイメリーク小って美術館みたいでかわいい学校だよ」と何度も言われていました。最初はどういうこと?と思っていましたが、学校に行ってみて納得。

教室の壁には九九が書いてあったり…

 

身体にいい食べ物と、よくない食べ物のイラスト

 

学校でのルールもカラフルでかわいい。

1.相手の目を見よう 2.耳で聞こう 3.足でちゃんと歩こう 4.助け合おう 5.やさしい言葉を使おう 6.分け合って交代で使おう 7.安全に遊ぼう

日本でももちろん大切なルールばかりですね!

 

こちらの教室には、世界の国々の民族衣装を着た人のイラスト。左からパラオ・スペイン・ドイツ・日本人!

 

野菜を食べよう!のイラスト

 

パラオ語のアルファベットが書かれた壁

 

こちらは、パラオ語の授業を担当する先生の教室。パラオ語を教えるための部屋というだけあって、壁もパラオ一色です!

 

パラオの伝統的な集会所「バイ」のイラスト

 

イラストを見ているだけで、昔のパラオの風景がよみがえってくるようです。

 

階段には九九が!

 

校内のどこにいても飽きない、そんなカラフルですてきな小学校です。この教室の装飾は、デザイナーさんがボランティアで行ってくれたそうで、子ども達も先生も気に入っていました。

 

 

そして、算数教室では、たくさんの格言を発見しました。

「あなたがちゃんと聞けば、毎日新しい”なにか”を学ぶことができる」

 

「いつも”自分はできる”と信じなさい」

 

「人生は算数のようなもの。もしも簡単にいきすぎていたら、それはどこか間違っている」

 

「”あなた”であれ。クリエイティブであれ。親切であれ。勇敢であれ。誠実であれ。謙虚であれ。まわりに感謝して。恐れるな。」

 

数々の格言に勇気をもらいました。

アイメリーク小学校では、主に低学年の算数のサポートと、体育の授業を担当することになりました。どうなることやら…わくわくドキドキの教員生活のスタートです。