Alii!! 南の島パラオから「こんにちは」

青年海外協力隊(2023年度1次隊)としてパラオの小学校に派遣されている中学校英語科教員が、パラオでの様子を日本の皆さんにお届けします!

017 ホントー大探検

10月末に祝日や休日を利用して、バベルダオブ本島(パラオ語でも本島はホントー)をあちこち巡ってきました。アイメリーク以外の州もご紹介したいと思います!

 

🏖首都・マルキョクへ

まずは、首都マルキョク(Melekeok)へ。パラオでは、2006年に首都がコロール(Koror)からマルキョクに変わりました。人口や学校、経済活動等すべての機関がコロールに集中してしまったため、それを解消するためにマルキョクに首都が移転されたんだそう。でも、いまだに人口の半分以上がコロールに住んでおり、マルキョクは人口数百人の「世界一人口が少ない首都」と言われているんだとか…。

 

まずは、マルキョクにあるNgardokというに向かいます!看板には「ミクロネシアで一番大きい淡水湖」と書かれています。

この看板から歩くこと、約20分…

湖に到着しました!

海はよく見るけれど、湖はなかなか見ないパラオ。こんな湖があるんだな~と感動。

 

動物らしい動物は全然発見できませんでしたが、アヒルがいるのか…🦆ちなみに、Ngardokはクロコダイルがいることで有名です。道中、しげみから「ガサガサガサッ」という音がして思わずドッキリしましたが、クロコダイルには会わなくてすみました😅

 

次は、国会議事堂へ!

どこから見てもきれいな国会議事堂。2006年にできたばかりなので、ピッカピカです。この日は祝日だったため、草刈りの作業員さん以外は誰もいませんでしたが、ここで大統領(パラオ語でもダイトウリョー)が働いでいるんだなぁ…としみじみ。

こちらは裁判所です。

 

美しいデザインの渡り廊下。柱もきれいなエンタシスです。どうやらローマ建築をモデルにしたらしい。

壁に描かれている動物は…

パラオの国鳥「ビーブ」。そして、○に十の字が入ったマークがあちこちに刻まれていますが、これはお金💰を表しているんだとか…。


正面から見たらこんな感じ。

 

大きな支援をした台湾の旗が刻まれたモニュメントが立っていました。

 

国会議事堂の前庭には、よく見ると「Alii PALAU」の文字に刈られた草が…!!「Alii」はパラオ語で「こんにちは」という意味です。

 

パラオらしくて思わずクスっと笑ってしまったのは、駐車場にボートが泊まっていたところ😅よく、ボートが駐車(駐艇?)されていることがあります。

 

国会議事堂の近くには美しいビーチが!!!

 

パラオでも1,2を争うほどの美しいビーチがマルキョクにはあります。私が住んでいるアイメリークは西海岸なので、マングローブだらけで「THE・ビーチ!」という砂浜はないのですが、東海岸のマルキョクには、こんなに美しいビーチがあり感動😢

 

サーフィンをしている人もいました🏄

 

 

 

🚘ガラスマオへ

続いて、パラオ最大の滝があるガラスマオ(Ngardmau)へ。

 

入口で入場料を支払い、ひたすら自然路を歩いていきます。森の中を歩いているので、なんだか涼しい…。

 

日本統治時代に使われていたというトロッコが残されていました。

 

ちゃんと乗り込んで、はい、チーズ。

 

さらに歩くと、景色が開けた場所に来ました。左奥にうっすらと滝が見えます。なかなかの急こう配&酷暑だったので、しんどさを感じるポイント😅

 

いよいよ、ガラスマオの滝、到着!!!

 

滝の下から写真撮影!!滝の勢いがすごい~~~~!

幅:約37m、落差:約30mの滝だそう。

 

滝の裏側にも行って…はい、チーズ✌なかなか大迫力のガラスマオの滝でした。さすが、パラオ最大の滝!!!

 

 

 

🚣本島最北端・ガラロンへ

最後は、本島最北端のガラロン(Ngarchelong)です。

 

車で走っていたら「トーダイ(Todai)」の文字を発見。気になったので、訪問してみました。写真右の階段を上ると、灯台に到着します。

 

灯台手前の建物の中には、第二次世界大戦時の激戦を思わせる跡がたくさんありました。

当時、パラオには多くの日本軍が生活しており、離島のペリリュー島・アンガウル島では多くの兵士が亡くなりました。本島のバベルダオブ島には米軍の上陸はなかったものの、空襲で被害を受けたそうです。

コンクリートに空いた大きな穴。砲撃がすさまじかったことがよくわかります。

今にも崩れ落ちそうな、灯台の跡。

 

これは砲撃によって曲がったのか?日本軍が自ら、目立たないようにするために曲げたのか?

昭和十一年」という文字だけ、しっかりと読めました。終戦の9年前から今もなお、ここに置かれている石碑です。

ここにも、壁にたくさんの銃の跡が。

なにかの機械か乗り物。

建物があったであろう場所。大きな木の根っこが残されているのが印象的でした。

古びた建物の跡と、それに反するかのように元気に生い茂った植物たち。

灯台から見渡す海は絶景。約90年前、ここで他国からの攻撃に備えて、見張っていた日本兵がいた。この美しい海を見ながら、何を思って任務に当たっていたのだろう…と考えさせられます。

 

次は、同じガルロン州にあるストーンモノリスへ。

ストーンモノリスへ続く階段。奥にはパラオ北側の海がきれいに見えます。

 

ストーンモノリス到着。古代からある謎の遺跡です。かなり大きな石で、パラオから遠く離れた海底に沈む巨石と成分が一緒なのだとか。大昔にどうやってこの巨石を運んだのか?誰がこの巨石をここに並べたのか?なんのために?考古学的にいまだに謎が多く残されている神秘的な場所だそう。

 

石の上が丸みをおびてへこんでいる…ことから、この石の上には、柱となる木や石などが積まれていたのではないか?と推測されています。

同行したガイドさんから、おもしろいパラオ神話を教えてもらいました。

約2000年前、神様が7人の妖精に、天から降りてパラオの未来について話し合うのための集会所を建設するように命じました。一晩で完成させるため7人の妖精は分担して作業を行っていましたが、1人だけ怠けて作業が進んでいませんでした。この妖精は、このままでは怠けていたことが他の妖精に知られてしまうと思い、ニワトリを“コケコッコー”と鳴かせました。ニワトリの声を聞いた他の妖精は朝が来たと勘違いし、このままでは神様に怒られると思い、作業を中断してその場から天へと急いで帰ってしまいました。妖精たちが立ち去る前に石に自分の顔を彫り、守り神として建設途中の集会所のまわりに置いていったのです。それが、ストーンモノリスの正体。ちなみに、怠け者の妖精は天に帰れず、今でもパラオのどこかにいると言われています。

 

そして、これが妖精たちの顔、ストーンモノリス

並んでみるとわかりますが、かなり巨大。そして、表情も豊かで全く同じものが一つもない。さらに、このストーンモノリスは、東西南北全方角を見つめるかのように、並べられていました。

ん~~~、奥が深くて神秘的なストーンモノリス!

 

さて、最後は同じくガラロンで、SUP初体験です!

SUP(サップ)は、Stand Up Paddleboard(スタンドアップパドルボード)の略。写真のように、サーフボードに乗りながら、バドルで漕いで進んでいきます。

 

バランスを取るのがなかなか難しい。最初はびびって座っていましたが…

よいしょ!おりゃー!なんとか立ちながら漕ぐことができました。

夕日とともに…いい感じ!

ボードに乗って海岸に近づくと、マングローブを間近で観察できました。


マングローブの赤ちゃん。かわいい🥰

 

ゆらゆら波に揺られながら、SUPでのんびりと夕刻を過ごします。

海の上から見る夕日もまた、きれい。大満足のガラロン観光でした!



🏠刺激たっぷり!ホームステイ生活

家に帰ると…巨大なバナナに出迎えられることもしばしば。

 

2階からの景色。この写真、よく見ると、高~~~い木の上になっているココナッツを採ろうと苦戦している最中。長い木の棒の先にナイフをくくりつけ、下から振ってココナッツの実を切り落としていました。たくましい!!

 

そして、大好きなアイメリークの夕日。退勤中に自転車を停めて丘に登り、虫の鳴き声を聞きながら夕日を見るのが最近の日課です。